こんにちは、Atelier SOPHILLのemiです。
今回は、イラスト作品を守るための「ウォーターマーク制作」の事例をご紹介します。
繊細で優しいタッチの線が織りなす、柔らかい世界観の作品の世界観とマッチするようなサインを作ろう!と考えておりました。
とても素敵なイラストをたくさん拝見したので、ご依頼いただいた際は私の作る文字とどんな風にマッチするのかしら…!と、とてもワクワクして制作に臨みました。
AI技術の発展や無断転載のリスクが増える中、作品を保護しながらも世界観を壊さない表現が求められました。
依頼の背景から完成までの流れをまとめましたので、ぜひご覧ください。
制作の概要
- 制作物:オリジナルイラスト用ウォーターマーク
- クライアント:イラストレーター様
- 目的:SNSやWeb公開時における作品保護・無断使用防止
- 制作時間:ラフ~カンプ完成まで約6時間
- 使用ツール:Illustrator
制作の出発点
クライアント様は、近年のAIイラストや無断転載の増加を背景に「自分の作品を安心して公開したい」という思いをお持ちでした。
ヒアリングの中で浮かび上がった課題は以下の2点です。
- 著作権表示を明確にする必要がある
- 作品の雰囲気を損なわずに自然に溶け込むデザインにしたい
制作のアプローチ
今回のご依頼は、AIの発展により生成ツールのビッグデータに作品が取り込まれることへの懸念や、制作現場によくある無断転載等のトラブル回避を目的としていた背景がありました。
デザインの役割として伝えるべきことはしっかり伝えつつ、イラストの素敵な世界観を損なわない工夫が必要だと感じていました。
実際に制作した際に気を付けたポイントは、なるべくイラストとタイポグラフィの線の風合いを合わせること。
しなやかで優しいけれどしっかりと芯のある線が印象的なイラストでしたので、私の制作した手描き風ロゴも作品の一部となるよう一体感を意識して制作いたしました。
1. デザインの方向性
まず着目したのは「世界観に寄り添いながらも一目で識別できる強さ」です。
線の風合いや文字の配置バランスを調整し、作品に重ねても違和感が出ないように設計しました。
2. 解決したポイント
- 透明度と配置の最適化
作品全体に馴染みつつ、転載防止として機能するよう配置を工夫しました。 - 著作権表示の明示
英字表記を組み込み、クリエイターとしての権利をシンプルに伝えています。 - 統一感ある線の表現
イラストのタッチと親和性を持たせるため、ラフ段階から複数パターンを検証しました。
完成作品の紹介
完成したウォーターマークはこちらです。
(実際の納品データにはSNSアカウント情報も記載していますが、今回は個人情報保護のため割愛させて頂いております。)


Illustrator / 制作時間:ラフ~カンプ完成まで約6時間
クライアントの声
「割と色々とお願いをしましたが全てに迅速かつ丁寧に対応頂きました!
出来た文字も大満足です
ありがとうございました!」
あとがき
今回は、作品を守りつつ表現の幅を広げるデザインに取り組ませて頂きました。
AIが普及しこれからますます発展する現代において「保護」と「魅力」の両立は、今後ますます重要になるテーマだと感じています。
今後も「デザインを通して課題を解決し、心に届くクリエイティブ」をお届けしていきます。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました!次回の制作事例もぜひお楽しみに👋